ひとつも進まない毎日

毎日仕事に行き、家に帰る。
子どもの面倒を見る。
妻とテレビを見ながら話す。

いろいろなものは移り変わっている。
だけど、自分の中で何かが進んでいるという実感が無いんだよ。
ひとつも進まない毎日をただただ過ごしている感覚で。

毎日やっている仕事。
もちろんこの中で進んでいっているものはある。
プロジェクトは進み、成否はあれど結果は出ている。
その中で自分も成長したり、新たな役割を任されたりする。

それでも、毎日、一歩も進んでいっていないと思えてしまうんだ。

 

金沢は悲しそうな顔をしながらうつむいていた。
私は空いたグラスにビールを注いでやることしかできなかった。