ある程度生きると人生は退屈だけになる

友人Aさんと飲みに行った話。
既婚、31歳、あと数ヶ月で初めてのお子さんが生まれる。
正社員、係長、勤めている会社は、まあ安泰。
趣味はフットサル、だったはず。

「毎日会社に行き、それなりに忙しいが普通に仕事をこなし、
家に帰り、嫁がいて、そこそこに会話して、
晩御飯を食べて、テレビを見たり、家事をしたり、そして寝る。
はっきり言って退屈で。こんな毎日が一生続くと思ったら息苦しくなって」

「退屈なら何かを始めればいいんだろうけど、これといってやりたいこともない。
フットサルも最近は行ってない。昔ほど情熱がなくなった。
仕事はこれ以上大変になってほしくないし、上司見ててもやりがいあるようには見えない。
結局、これ面白いよと言われた流行りの本をなんとなく読んで時間を潰している」

「若いころって体力も有り余っているし、
何でもかんでも新鮮だし、自分の可能性を無条件で信じてた。
でもいろいろやっていけば、だんだん物事ってわかってくるし、
やっていないことが減って、やり尽くしてしまった感が増えないか?」

「ある程度生きると人生は退屈なだけの状態になるんだろな。
まあ、きっとこれで子どもが生まれたら、想像以上に可愛くて、
溺愛して、それを生きがいに毎日生きるようになって、
気づいたら50ぐらいになってるのかな」

「じきに子ども生まれて、退屈しない人生が待っているんだろうけど、
それを過ごすしかないのかな。
それでいいんだろうかな。
なんかそうなるのいやだな」

と言っていた。